必死に立ち上がろうとするが、焦りでうまく立てない。もちろん彼女に手を差し伸べるものはいない。皆が自分を通り過ぎていく。
そして揚げ物の芳しい匂いが近づく。
「アぁ……! やだ! やだやぢゃやぢゃ!」
少女の華奢な体が掴まれた。赤いカニの鋏に。
いや、カニの鋏と脚を持つカニクリームコロッケに。
カニクリームコロッケは悲痛な叫びを上げる彼女を高く持ち上げる。鋏の力は強くない。優しく、器用に彼女の腰を掴んでいる。
だが、これは良いことではない。むしろ不幸だ。
カニクリームコロッケは彼女を自らの頭上にまで持っていき、突き刺す。
彼女を、己の体に。高温のカニクリームコロッケの中に、生きたまま。
「ああああ゛あ゛あ!」
もはや声にならない叫びが空を切り裂く。その声に振り向く人間は、いない。
皆前を見て走る。
彼女のようにならないために。
粘度の高いクリームは、その高温で彼女の細胞を殺す。皮膚は爛れ、その熱がどんどんと体中に伝播する。それと同時に恐ろしき痛みが彼女を襲う。
叫び、もがき、苦しむ。
叫び、もがき、苦しむ。
叫び、もがき、苦しむ。
彼女は上記のように活動した後。動かなくなった。
ただひたすらに。ただひたすらに苦痛を味わい死んだ。
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ツッコミ以前の問題やと思うわ
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