1: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:45:25.33 ID:8jEDwWqC0.net


住職「おまえ鎌ヶ谷行ったのか?バカタレ!終いじゃ!見たら終いじゃ!」

八尺様とは、2chオカルト板にて紹介された「怖い話」である。または、その話に登場する怪異のことを指す。

https://dic.pixiv.net/a/八尺様



2: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:45:43.22 ID:FbR4Ja4mp.net
やめろ

4: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:45:53.58 ID:A9M7NmpW0.net

6: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:46:10.73 ID:A9M7NmpW0.net
寺生まれのTさん






8: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:46:26.79 ID:37Jhc0nva.net
親戚集めてカイエンで移動

12: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:47:06.58 ID:kBCNNQr2M.net
呪いのハンカチ拾った人間に取り憑くらしい

13: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:47:09.58 ID:09RF5NKqd.net
勃起コールは西麻布なんだよなあ

16: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:47:36.99 ID:o1c5qU6B0.net
結局どの曲のリズムなんだよ

32: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:49:24.11 ID:envhsF/w0.net
>>16
恋のダイヤル6700やぞ

56: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:52:47.77 ID:UGJlHCZl0.net
>>32
さくらんぼの間奏だっていってんじゃん

112: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 11:00:29.84 ID:slKW9AO90.net
>>16
マリオのスターをとったときの曲

115: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 11:00:55.49 ID:yeMQd5JG0.net
>>16
とまどいレシピのイントロやで

17: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:47:43.51 ID:phszIzejd.net
清宮「」

18: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:47:56.66 ID:hg+u88b4d.net
呪われたせいであんなことを口走っちゃったのか

19: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:48:05.48 ID:kdNVSul30.net
ボッボボッボボッボッキ!

20: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:48:12.62 ID:VQuqFVNs0.net
サンキュージッジ

21: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:48:17.08 ID:UGgM7z3L0.net
呪われし早稲田会

22: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:48:21.62 ID:yzm58gcYa.net
でもエロ漫画の八尺様こんな感じやろ

28: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:49:05.70 ID:XOytYXrZ0.net
てょは呪われてたんやな

29: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:49:06.69 ID:1k6DHqVZM.net
いつも一緒にいる有原は八尺様に憑かれていた…?

30: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:49:11.47 ID:zS7x9seAa.net
あーたしさくらんボッボッボボッボッボッボ勃起やぞ

31: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:49:15.17 ID:4uglmEOa0.net
ボッボッボボッボッボッボ勃起!

33: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:49:46.83 ID:W3xqKaoo0.net

34: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:49:49.35 ID:rZuUuAXk0.net
八尺とかでかすぎやろ
そら怖いわ

36: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:50:12.28 ID:VdssjtE7d.net
人類は衰退しましたのopのイメージ

47: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:51:40.48 ID:wk1PcYXg0.net
>>36
これ

39: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:50:19.31 ID:mH68JlRx0.net
即尺様

41: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:50:41.32 ID:A9M7NmpW0.net
ボッ・ボッ・ボボッボ・ッボッボ・ボッ・キ

やぞ

45: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:51:17.35 ID:i2IdJ8kfd.net
未確認で進行形オープニングだと一番しっくりくるやろ

42: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:50:53.93 ID:O6ZRSeuU0.net
親父の実家は自宅から車で二時間弱くらいのところにある。
田舎の農家なんだけど、何かそういった雰囲気が好きで、高校になってバイクに乗る
ようになると、夏休みとか冬休みなんかにはよく一人で遊びに行ってた。
じいちゃんとばあちゃんも「よく来てくれた」と喜んで迎えてくれたしね。
でも、最後に行ったのが高校三年にあがる直前だから、もう十年以上も行って
いないことになる。
決して「行かなかった」んじゃなくて「行けなかった」んだけど、その訳はこ
んなことだ。

44: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:51:12.71 ID:O6ZRSeuU0.net
春休みに入ったばかりのこと、いい天気に誘われてじいちゃんの家にバイクで
行った。まだ寒かったけど、広縁はぽかぽかと気持ちよく、そこでしばらく寛
いでいた。そうしたら、

「ぽぽ、ぽぽっぽ、ぽ、ぽっ……」

と変な音が聞こえてきた。機械的な音じゃなくて、人が発してるような感じが
した。それも濁音とも半濁音とも、どちらにも取れるような感じだった。

46: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:51:30.63 ID:O6ZRSeuU0.net
何だろうと思っていると、庭の生垣の上に帽子があるのを見つけた。生垣の上
に置いてあったわけじゃない。帽子はそのまま横に移動し、垣根の切れ目まで
来ると、一人女性が見えた。まあ、帽子はその女性が被っていたわけだ。
女性は白っぽいワンピースを着ていた。

49: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:51:45.81 ID:D2eBl1czM.net
青山に建てた祠で解呪

50: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:51:49.70 ID:O6ZRSeuU0.net
でも生垣の高さは二メートルくらいある。その生垣から頭を出せるってどれだ
け背の高い女なんだ…。
驚いていると、女はまた移動して視界から消えた。帽子も消えていた。
また、いつのまにか「ぽぽぽ」という音も無くなっていた。

そのときは、もともと背が高い女が超厚底のブーツを履いていたか、踵の高い
靴を履いた背の高い男が女装したかくらいにしか思わなかった。

51: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:52:05.27 ID:HezthRUd0.net
マリオのスター取ったときのリズムやぞ

65: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:53:42.65 ID:/LmVmwVEa.net
>>51
「ヤッフー!」みたいな感じで「勃起ー!」って言っとるんか

52: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:52:06.35 ID:O6ZRSeuU0.net
その後、居間でお茶を飲みながら、じいちゃんとばあちゃんにさっきのことを
話した。
「さっき、大きな女を見たよ。男が女装してたのかなあ」
と言っても「へぇ〜」くらいしか言わなかったけど、
「垣根より背が高かった。帽子を被っていて『ぽぽぽ』とか変な声出してたし」
と言った途端、二人の動きが止ったんだよね。いや、本当にぴたりと止った。

53: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:52:20.60 ID:O6ZRSeuU0.net
その後、「いつ見た」「どこで見た」「垣根よりどのくらい高かった」
と、じいちゃんが怒ったような顔で質問を浴びせてきた。
じいちゃんの気迫に押されながらもそれに答えると、急に黙り込んで廊下にあ
る電話まで行き、どこかに電話をかけだした。引き戸が閉じられる瞬間、
寺がどうとか聞こえたけど、何を話しているのかは良く分からなかった。
ばあちゃんは心なしか震えているように見えた。

55: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:52:36.32 ID:O6ZRSeuU0.net
じいちゃんは電話を終えたのか、戻ってくると、
「今日は泊まっていけ。いや、今日は帰すわけには行かなくなった」と言った。
――何かとんでもなく悪いことをしてしまったんだろうか。
と必死に考えたが、何も思い当たらない。あの女だって、自分から見に行った
わけじゃなく、あちらから現れたわけだし。

そして、「ばあさん、後頼む。俺はKさんを迎えに行って来る」
と言い残し、軽トラックでどこかに出かけて行った。

58: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:52:58.58 ID:O6ZRSeuU0.net
ばあちゃんに恐る恐る尋ねてみると、
「八尺様に魅入られてしまったようだよ。じいちゃんが何とかしてくれる。何
にも心配しなくていいから」
と震えた声で言った。
それからばあちゃんは、じいちゃんが戻って来るまでぽつりぽつりと話してく
れた。

61: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:53:19.03 ID:dxolmOyU0.net
まあでもお持ち帰りは失敗するからセーフやろ

68: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:53:57.10 ID:77hgNaD2M.net
>>61

62: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:53:19.76 ID:UfvKnbovd.net
言われんでも見んわ

63: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:53:22.31 ID:O6ZRSeuU0.net
この辺りには「八尺様」という厄介なものがいる。
八尺様は大きな女の姿をしている。名前の通り八尺ほどの背丈があり、
「ぼぼぼぼ」と男のような声で変な笑い方をする。
人によって、喪服を着た若い女だったり、留袖の老婆だったり、野良着姿の年
増だったりと見え方が違うが、女性で異常に背が高いことと頭に何か載せてい
ること、それに気味悪い笑い声は共通している。
昔、旅人に憑いて来たという噂もあるが、定かではない。
この地区(今は○市の一部であるが、昔は×村、今で言う「大字」にあたる区
分)に地蔵によって封印されていて、よそへは行くことが無い。
八尺様に魅入られると、数日のうちに取り殺されてしまう。
最後に八尺様の被害が出たのは十五年ほど前。

64: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:53:23.48 ID:W84kQRgC0.net
鼠先輩かな

118: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 11:01:18.09 ID:kQAvEytfp.net
>>64
ワイもこれが浮かぶ

66: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:53:43.03 ID:XTGb9gnq0.net
もうワイの中ではマリオの無敵BGMで固定されてしまったから…

67: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:53:48.61 ID:UshlkIXzp.net
鎌ケ谷ではコールやってないんだよなぁ

69: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:53:59.19 ID:O6ZRSeuU0.net
これは後から聞いたことではあるが、地蔵によって封印されているというのは、
八尺様がよそへ移動できる道というのは理由は分からないが限られていて、そ
の道の村境に地蔵を祀ったそうだ。八尺様の移動を防ぐためだが、それは東西
南北の境界に全部で四ヶ所あるらしい。
もっとも、何でそんなものを留めておくことになったかというと、周辺の村と
何らかの協定があったらしい。例えば水利権を優先するとか。
八尺様の被害は数年から十数年に一度くらいなので、昔の人はそこそこ有利な
協定を結べれば良しと思ったのだろうか。

71: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:54:09.54 ID:O6ZRSeuU0.net
そんなことを聞いても、全然リアルに思えなかった。当然だよね。
そのうち、じいちゃんが一人の老婆を連れて戻ってきた。

「えらいことになったのう。今はこれを持ってなさい」
Kさんという老婆はそう言って、お札をくれた。
それから、じいちゃんと一緒に二階へ上がり、何やらやっていた。
ばあちゃんはそのまま一緒にいて、トイレに行くときも付いてきて、トイレの
ドアを完全に閉めさせてくれなかった。
ここにきてはじめて、「なんだかヤバイんじゃ…」と思うようになってきた。

74: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:54:32.36 ID:O6ZRSeuU0.net
しばらくして二階に上がらされ、一室に入れられた。
そこは窓が全部新聞紙で目張りされ、その上にお札が貼られており、四隅には
盛塩が置かれていた。
また、木でできた箱状のものがあり(祭壇などと呼べるものではない)、その
上に小さな仏像が乗っていた。
あと、どこから持ってきたのか「おまる」が二つも用意されていた。これで用
を済ませろってことか…

76: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:54:38.95 ID:4cO7qFXfa.net
アンゴラ村長に勃起コールするてょ見てみたい

78: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:54:58.29 ID:O6ZRSeuU0.net
「もうすぐ日が暮れる。いいか、明日の朝までここから出てはいかん。俺もば
あさんもな、お前を呼ぶこともなければ、お前に話しかけることもない。そう
だな、明日朝の七時になるまでは絶対ここから出るな。七時になったらお前か
ら出ろ。家には連絡しておく」

と、じいちゃんが真顔で言うものだから、黙って頷く以外なかった。
「今言われたことは良く守りなさい。お札も肌身離さずな。何かおきたら仏様
の前でお願いしなさい」
とKさんにも言われた。
そして、扉が閉められた。

81: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:55:21.32 ID:O6ZRSeuU0.net
テレビは見てもいいと言われていたので点けたが、見ていても上の空で気も紛
れない。
部屋に閉じ込められるときにばあちゃんがくれたおにぎりやお菓子も食べる気
が全くおこらず、放置したまま布団に包まってひたすらガクブルしていた。

そんな状態でもいつのまにか眠っていたようで、目が覚めたときには、何だか
忘れたが深夜番組が映っていて、自分の時計を見たら、午前一時すぎだった。
(この頃は携帯を持ってなかった)

82: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:55:37.23 ID:O6ZRSeuU0.net
なんか嫌な時間に起きたなあなんて思っていると、窓ガラスをコツコツと叩く
音が聞こえた。小石なんかをぶつけているんじゃなくて、手で軽く叩くような
音だったと思う。
風のせいでそんな音がでているのか、誰かが本当に叩いているのかは判断がつ
かなかったが、必死に風のせいだ、と思い込もうとした。
落ち着こうとお茶を一口飲んだが、やっぱり怖くて、テレビの音を大きくして
無理やりテレビを見ていた。

84: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:55:55.40 ID:O6ZRSeuU0.net
そんなとき、じいちゃんの声が聞こえた。
「おーい、大丈夫か。怖けりゃ無理せんでいいぞ」
思わずドアに近づいたが、じいちゃんの言葉をすぐに思い出した。
また声がする。
「どうした、こっちに来てもええぞ」

じいちゃんの声に限りなく似ているけど、あれはじいちゃんの声じゃない。
どうしてか分からんけど、そんな気がして、そしてそう思ったと同時に全身に
鳥肌が立った。
ふと、隅の盛り塩を見ると、それは上のほうが黒く変色していた。

85: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:56:21.92 ID:O6ZRSeuU0.net
一目散に仏像の前に座ると、お札を握り締め「助けてください」と必死にお祈
りをはじめた。

そのとき、

「ぽぽっぽ、ぽ、ぽぽ…」

あの声が聞こえ、窓ガラスがトントン、トントンと鳴り出した。
そこまで背が高くないことは分かっていたが、アレが下から手を伸ばして窓ガ
ラスを叩いている光景が浮かんで仕方が無かった。
もうできることは、仏像に祈ることだけだった。

86: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:56:29.14 ID:aw/H5u1P0.net
正直乳でかくてそれなりな顔か何もないならヤれるし神隠しにあって養われてえ

96: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:57:44.79 ID:j950vrWOa.net
>>86
おっさんの声でぽぽぽ言ってるけどええんか?

88: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:56:35.15 ID:O6ZRSeuU0.net
とてつもなく長い一夜に感じたが、それでも朝は来るもので、つけっぱなしの
テレビがいつの間にか朝のニュースをやっていた。画面隅に表示される時間は
確か七時十三分となっていた。
ガラスを叩く音も、あの声も気づかないうちに止んでいた。
どうやら眠ってしまったか気を失ってしまったかしたらしい。
盛り塩はさらに黒く変色していた。

念のため、自分の時計を見たところはぼ同じ時刻だったので、恐る恐るドアを
開けると、そこには心配そうな顔をしたばあちゃんとKさんがいた。
ばあちゃんが、よかった、よかったと涙を流してくれた。

89: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:56:45.51 ID:XOOFjjv80.net
すっかりドスケベキャラのイメージに

90: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:56:45.79 ID:O6ZRSeuU0.net
下に降りると、親父も来ていた。
じいちゃんが外から顔を出して「早く車に乗れ」と促し、庭に出てみると、ど
こから持ってきたのか、ワンボックスのバンが一台あった。そして、庭に何人
かの男たちがいた。

ワンボックスは九人乗りで、中列の真ん中に座らされ、助手席にKさんが座り、
庭にいた男たちもすべて乗り込んだ。全部で九人が乗り込んでおり、八方すべ
てを囲まれた形になった。
「大変なことになったな。気になるかもしれないが、これからは目を閉じて下
を向いていろ。俺たちには何も見えんが、お前には見えてしまうだろうからな。
いいと言うまで我慢して目を開けるなよ」
右隣に座った五十歳くらいのオジさんがそう言った。

92: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:57:02.88 ID:O6ZRSeuU0.net
そして、じいちゃんの運転する軽トラが先頭、次が自分が乗っているバン、後
に親父が運転する乗用車という車列で走り出した。車列はかなりゆっくりとし
たスピードで進んだ。おそらく二十キロも出ていなかったんじゃあるまいか。

間もなくKさんが、「ここがふんばりどころだ」と呟くと、何やら念仏のよう
なものを唱え始めた。
「彼の力が及ぶか……」隣にいたオジさんが意味深に言う。
それを聞いて、「彼って?」と俺が聞いた瞬間、

「ぽっぽぽ、ぽ、ぽっ、ぽぽぽ…」

またあの声が聞こえてきた。

94: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:57:19.89 ID:O6ZRSeuU0.net
Kさんからもらったお札を握り締め、言われたとおりに目を閉じ、下を向いて
いたが、なぜか薄目をあけて外を少しだけ見てしまった。

目に入ったのは白っぽいワンピース。それが車に合わせ移動していた。
あの大股で付いてきているのか。
頭はウインドウの外にあって見えない。しかし、車内を覗き込もうとしたのか、
頭を下げる仕草を始めた。

無意識に「ヒッ」と声を出す。
「見るな」と隣が声を荒げる。

97: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:57:50.92 ID:O6ZRSeuU0.net
慌てて目をぎゅっとつぶり、さらに強くお札を握り締めた。


コツ、コツ、コツ
ガラスを叩く音が始まる。

周りに乗っている人も短く「エッ」とか「ンン」とか声を出す。
アレは見えなくても、声は聞こえなくても、音は聞こえてしまうようだ。
Kさんの念仏に力が入る。
どさっと音を立てて、俺に誰かがもたれかかった。驚きのあまり声を漏らすと、車は少しスピードをあげた。
まわりからくぐもった声が響き、そのたびにガラスを叩く音が大きくなる。
ふいに、Kさんの念仏が聞こえなくなった。
車内を、走行音だけが静かに響いた。
それが十秒ほど続いた。
終わったのかと、ため息をつきそうになった瞬間、
「まだ目を開けるなッ!」
と男の怒鳴り声が届く。この車内じゃない、声は窓から響いた。
その瞬間、

98: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:58:08.34 ID:GIcyRhWza.net
てょは会見開いてリズムを説明する義務があるわ

99: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:58:10.92 ID:O6ZRSeuU0.net
「ぽぽ、ぽ、ぽっぽぽぽぽ」

と、真横からあの音が聞こえる。
隣にいる。
全身の鳥肌が総立ちし、喉がカラカラになる。
そして、冷たい何かが、俺の右頬に触れた瞬間、

103: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:58:55.12 ID:cwtlWjDx0.net
勃起王子

106: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:59:24.25 ID:Rh7ap4XW0.net
こういう怖い話流行ってた時期あったな

107: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:59:37.25 ID:79K4ZUI1a.net
ぼく「うわぁ…」

109: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 11:00:02.36 ID:j950vrWOa.net
あくしろ
エロ展開か?

110: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 11:00:05.48 ID:74+8+OPga.net
右頬に触れた瞬間なんなんだよ

111: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 11:00:12.50 ID:O6ZRSeuU0.net
「もってくれよ……。破ぁーーーーーーーーーーーーーーーッ!!」
という絶叫が響いた。
続いて、目を瞑っていても目蓋を通して青白い光が入り込んできた。
それは暖かい光で、お湯のように全身を包んでくる。

だけど、「ぽ、ぽ、ぽ、ぽ、ぽ」

という音は消えない。むしろ強まっていく。耳から響いていたはずの言葉は、
頭の中から聞こえてくるようになっていた。
さらに、この暖かい光の中で、俺の頬だけは異様に冷たかった。
そのままどこかへ連れて行かれるんじゃないかと諦めかけた瞬間、光が消えた。
「抜けた」
と、息も絶え絶えにKさんは声を上げた。

113: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 11:00:39.90 ID:O6ZRSeuU0.net
そして、やっと車は止まると俺は眼を開くことを許された。
なんと、俺の周りにいた人達は全員気絶していて、運転手とKさんだけはギリギリ意識を保っているような状況だった。
Kさんが「お札見せてみな」と近寄ってくる。
無意識に握り締めていたお札を見ると、全体が黒っぽく変色し、
焼け焦げた炭のように崩れてしまった。
気絶した人達は急いでじいちゃんのトラックへ乗せると、すぐに走り去ってしまう。
親父曰く、近くのお寺で様子を見るらしい。
広いところで車を降りると、俺は親父の車に移された。
そこには、一人の男が座っていた。爽やかな印象を持たせる青年だったけど、
酷く疲れているようだった。
「あの人は?」と聞くと、「彼は寺生まれのTさんだ」と親父が答えた。
なんでも人知を超えた霊力を持っているらしく、
今回俺を守るために協力してくれたんだと。
礼を言うと、Tさんは首を横に振り、「すまない」と呟いた。

114: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 11:00:49.49 ID:aw/H5u1P0.net
寺生まれのTさんでもリアルには勝てない現実な

116: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 11:00:56.96 ID:O6ZRSeuU0.net
「俺の力では、あれが精一杯だった」荒い息を零しながら、
Tさんは項垂れてしまった。助かりましたと言ったら、
「あんたの頬にアイツは印をつけた」と俺の頬を指差した。
そう言われて右頬を触ると、その場所だけ氷を押し付けていたかのように冷たい。
Tさん曰く、あと少しでも遅れていたら、俺はこの世にはいなかったらしい。
「絶対に、この地区には近寄るな」
帰りの車の中、Tさんは俺にずっとそう言っていた。
Tさんと別れる時、彼は小さいお守りを俺に渡してくれた。
「そのお守りは絶対に手放すな。それと、もし次に何かあったなら、俺に連絡しろ」
有無を言わさぬ声で、Tさんは言い、俺は頷くしかなかった。

121: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 11:01:29.55 ID:O6ZRSeuU0.net
その後は親父と二人で自宅へ戻った。
バイクは後日じいちゃんと近所の人が届けてくれた。
親父も八尺様のことは知っていたようで、子供の頃、友達の一人が魅入られ
て命を落としたということを話してくれた。
魅入られたため、他の土地へ移った人も知っているという。

バンに乗った男たちは、すべてじいちゃんの一族に関係がある人で、
つまりは極々薄いんがらも自分と血縁関係にある人たちだそうだ。
前を走ったじいちゃん、後ろを走った親父も当然血のつながりはあるわけで、
少しでも八尺様の目をごまかして時間を稼ぐつもりだったという。

125: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 11:01:51.68 ID:O6ZRSeuU0.net
その間に、霊力の異常なTさんに何とかしてもらうつもりだったけど、
八尺様の力は予想以上で、あと少しで俺は連れ去られるところだったらしい。

そして、先に書いたようなことを説明され、もうあそこには行かないようにと
念を押された。

130: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 11:03:32.77 ID:seIOhEuQM.net
エロ漫画じゃなかったのか

131: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 11:03:33.63 ID:X/mRJH1fD.net






137: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 11:04:44.79 ID:4L2k75jlp.net
てんてんててんてんてんててんてん
ぼ ぼ ぼぼ ぼ ぼ ぼぼっき

95: 風吹けば名無し 2018/01/23(火) 10:57:20.68 ID:Dc2w8HgMM.net
(かつてのスターのそんな姿は)見ちゃイカン!



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引用元: http://tomcat.2ch.sc/test/read.cgi/livejupiter/1516671925





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