http://dot.asahi.com/aera/2015111800094.html
インターネットの普及で、コンテンツ産業は岐路に立たされている。
本が売れない、CDやDVDが売れない──インターネットという怪物の進撃が止まる気配はない。しかし、これに負けない紙メディアの文化がある。
同人誌文化だ。
日本最大の同人誌展示即売会「コミックマーケット」(東京ビッグサイト)の動員数は、55万人を維持し続け、日本全国で開かれる即売会は、大小合わせて年間1千件。万単位の来場者を集めるイベントも少なくない。このパワー、どこから来るというのか。
東京都練馬区。男性同人誌作家のけむほこさん(29)は、この日もペンを握っていた。
「この1年は、二次創作一本。『アイカツ!』という作品にハマってから、同人誌展示即売会『芸能人はカードが命!』で売ってきました」
「アイカツ!」は、女児向けのゲーム・アニメ作品だ。女子アイドルらが各地で巻き起こす物語を描く。
「悪い人が出てこない。女の子がひたすら仲良くし続ける物語に、心が洗われる」
同人誌の世界では、性表現も当たり前のようにあるが、彼は「苦手だから、やりません」。登場人物が電車に乗ってお出かけするとか、原作の「if」を描いてきた。10ページほどの冊子を、100円で売ってきた。
「1年で20万円ほどの売り上げがありました」
副業にしては、立派な数字だ。しかし、同人誌作家としては「飛び抜けた数字ではない」。
けむほこさんには、商業マンガ家として将来を嘱望された時期がある。
美大在籍時から同人作家として活躍し、年間100万円を稼いだ。スカウトを受け、24歳で商業誌連載をスタート。単行本も1冊出したが、「筆が遅く、商業誌連載を続けるのがつらくて」26歳で離脱。その後、重度のうつ病も患った。そんな自分を救ってくれたのが「アイカツ!」。いま、「オリジナル作品を再び描きたい」欲求が芽生えてきている。
でも、その発表先は同人誌だろう。商業誌には「もう戻らない」とも言った。
自分のペースで描けるから。また、自費出版である以上、出版社から売り上げを中抜きされることはない。
稼げる。そうか、そんなに同人誌業界っていいのか。もうかるのか。
コミックマーケットを運営するコミックマーケット準備会に尋ねてみると、こう返ってきた。
「もちろん、利益が出る人もいます。でも、そんなカンタンに稼げるわけありませんよ」(企画・広報室の里見直紀さん)
聞けば、意外な数字が見えてきた。3日間で55万人が訪れるコミックマーケットに出店する同人サークル(作家のブース。1〜2人の単位)は3万5千。販売するものは同人誌を中心に、ゲームやアニメにインスパイアされた同人音楽のCDなど、ラインアップは膨大だ。
しかし、このうち、年間20万円以上の黒字サークルは1割に過ぎない。
6割は赤字で会場を後にしているのだ。
「趣味の場。採算度外視、少部数で参加するサークルが大半です」(里見さん)
よほど上手くやらんと儲からんよ
一般的な商売と同じ
本作ってる人は大変だよね

































































































